遠くを見るというヒーリング

自動車を運転しているときには、何でもない道路で渋滞したりするととにかくイライラするものです。クラクションを鳴らしてみたくなったり、少しでも早くいこうと、隣の車線に割り込んだり、横道に入ってショートカットを探そうとしたり。曲がった道が行き止まりで、結局もとにもどらなければならなくなり、却って時間をロスするなどということもあるでしょう。イライラがさらにイライラを生んでしまう一つの例です。
スーパのレジが混んでいてなかなか順番が回ってこないときに財布からお金を出すのに手間取っているお年寄りを見つけてイライラしたり、部下に指示した仕事が全然うまくできていなくて怒ったり。わたしたちは、イライラしたり怒ったりした時には、近くのものをにらみます。渋滞のときには、前の車をにらみ、スーパーでは客やレジ係をにらみ、会社では部下をにらみます。こんな時には、単に自分が自分を苦しめているだけです。不快感の原因を自分で作っているのです。少し目線を変えて心をいやしてみましょう。
心の居場所を変えてみることが大切です
近くのものばかりをみていると心が狭くなります。いわゆる「近視眼的」な発想しかできなくなるのです。いらついて心が落ち着かないと気づいたら、まずはいったん思考を停止させてみましょう。自動車を運転していて渋滞でストップしているときには、ハンドルから手を放します。窓を開けて空を眺めてみましょう。遠くを見られる場所にいるなら、遠方の景色に目をやってみます。
部下をにらみつけるのをやめて、ビルの窓から外の風景を見てみましょう。部下の顔よりはよほどましな景色にちがいありません。目線を遠くに変えることが発想の転換につながります。イライラしている気持ちは自分の中から生まれたものです。相手からぶつけられたものではありません。自分でコントロールできるものなのです。
遠くを見つめてもイライラが収まらない時には、目を閉じて深呼吸をします。眼球の裏側に写る闇をながめてみてください。自分の目の裏側なのに、深い闇があることに気がつくでしょう。「これって、不思議だな」と考えてみましょう。「どうして目の裏側なのに深いのだろう?」と答えを探してください。そうすればいらついた気持ちがおさまります。目線を変えることで、心の居場所を変えられるのです。
宇宙飛行士は悟りの境地になるといいます
宇宙から地球をながめたことのある宇宙飛行士たちは、皆一様に地上の小競り合いが空しいことだと気づくといいます。宇宙から眺めれば広い世界も小さく見えます。そんな小さな世界で争っていることが信じられず、悟りの境地に入るのだとか。
遠くから、高いとこからみれば、物事の見方は変わるものです。日常生活の中にも、宇宙から見たらどうなのか? という発想を取り入れるとヒーリングになります。
心が尖って爆発したくなったときには、遠くを眺めてみましょう。宇宙から自分を見つめてみれば、目の前で起こっていることが小さなことだと分かるはず。そうした目線のチェンジがヒーリングになるのです。